今の暮らしを大切にしながら、もう一つの地域を愉しむ。

長年住み慣れたまちを大切にしながら、もう一つ、心から落ち着ける居場所を持つ。二地域居住とは、ただ住まいを増やすことではありません。地域の人と出会い、その土地の日常に触れながら、自分自身の人生の選択肢を広げていくことです。

大分県の東部、別府湾に面した日出町。海と山に囲まれた穏やかな風景、歴史ある城下町、そして訪れる人をやさしく迎える人の温かさがあるまちです。JAL大分支店と日出町は、ここで「人を運ぶ」だけで終わらない、新しい地域との関係づくりに取り組んでいます。

もう一つの暮らしが、人生をひらく

「観光ではなく、関係をつくる。移動ではなく、未来をつくる」

そう語るのは、JAL大分支店の小田和彦支店長です。縁もゆかりもない土地へ、いきなり生活を移すのは大きな決断。だからこそ、まずは何度か訪れ、地域の空気に触れ、人と会い、日常を知る時間を大切にしています。

少しずつ関係が生まれ、「また来たい」と思う。その先に、「ここでも暮らしてみたい」という気持ちが育っていく。移住や定住は最初から目指すゴールではなく、地域との関係が深まった先に見えてくる選択肢なのです。

人との出会いが、自分の居場所になる

日出町の移住者等交流会では、食事を囲みながら、移住前の不安や暮らし始めて感じたこと、これからやってみたいことが語り合われています。顔なじみが増え、会いたい人ができる。何気ない会話の積み重ねが、旅先だったまちを、自分の居場所へと変えていきます。

本誌では、小田支店長へのインタビューに加え、地域と移住者の間に立つJAL大分支店の高田智美さん、地域おこし協力隊のひじさやさんの取り組みを紹介しています。人と地域が自然になじむ関係は、どのように育つのでしょうか。続きは『エール』2026年夏号でお楽しみください。